短距離空対空ミサイル「R-3」(AA-2 アトール)
ソ連が開発した赤外線誘導方式空対空ミサイルで、アメリカのAIM-9B「サイドワインダー」短距離空対空ミサイルをコピーして作られたと言われています。1958年に台湾空軍のF-86戦闘機が、交戦中の中国人民解放軍のMiG-17に対してAIM-9Bを発射した所、正常に炸薬が爆発せず、そのまま主翼に突き刺さってしまったそうです。そのままミサイルは中国に回収されてしまい、ソ連へと送られ、このR-3が作られることになったそうです。
ちなみに元のAIM-9Bにはバリアントとして存在しないセミアクティブレーダー誘導型や、赤外線シーカーをフロンガスによって冷却することで誘導性能を高め、射程も延長させた発展型のR-13Mも開発されています。
インド空軍博物館に展示されている「R-3」。見た目は本当にまんまサイドワインダーですね。
ソ連にはアメリカの爆撃機B-29を完全にコピー(使わないネジ穴までコピーしたそうです)したというTu-4が存在していたり結構面白いですよね。